2009年9月30日

Vincere

トレンティーノのジャーナリスト、マルコ・ゼニ原作の”la moglie di Mussolini” (ムッソリーニの妻)の映画化。

<ストーリー>
ムッソリーニには歴史に残らない妻と息子がいた(とされる)話しです。

イーダとムッソリーニは1900年代初め、ムッソリーニが一時期トレントで国家社会主義のジャーナリストとして働いていた頃に知り合い、後に宗教上の結婚をした。二人の間に生まれた息子は認知されムッソリーニの姓を名乗ることも承諾されていた(らしい)。

1915年、ムッソリーニはラケーレ・グイディと民事上の結婚をする。

一方イ―ダは最初の妻の立場を主張し続けるが、事実を証明する婚姻証明書、出生証明書は消滅不明。その危険言動により地元警察の監視下に置かれ、精神障害とみなされ病院に強制収容される。

息子はキリスト教法人の寄宿舎で教育を受け、後に海軍入隊、秘密警察の厳しい監視下で生活を強いられ、彼もまた後に精神障害とみなされる。

Marco Bellocchio 監督
Giovanna Mezzogiorno, Filippo Timi 主演
2009年カンヌ映画際参加作品


イーダが収容されていたペルジネの精神病院、現在は閉院ですが以前は妙なこと言う人々は即『精神病』と判断され強制入院されていたらしい、です。現在なら一般人でも。

この原作はムッソリーニの息子と名乗る男性の妻の話しをまとめたものだそうで、歴史ものは普通なら結構それなりに納得するんですが、これはちょっと逸話としても疑問が多すぎ、イーダの空事フィクションと考えても、あまり後味のよろしくない映画でした。

トレントでもロケが行われ、ソープラモンテ、ペルジネ、ドオモ広場、ドス・トレントなど馴染みの名前が飛び交い、見覚えがある景色がたくさん。
知り合いがエキストラで出演していてちらりと登場、映画のストーリー以外の楽しみはあります。