2007年12月28日

ナツメヤシの実ー(2)

ダテリ(ナツメヤシの実)を開いて、中から種を取り出し、マスカルポーネを塗りこんで、トレンティーノ産の胡桃をのせるだけ。

砂糖付けのものと、乾燥させただけのダテリが売っていますが、後者、自然の甘味のあるものを使いました。
こちらも我が家担当だったフルーツの1品。

Alchenchengi-洋種ほおずき

今年のクリスマス昼食の我が家担当はお菓子と果物。
そのうちの1品で洋種ほおずき(イタリア語ではアルケンケンジと長い不思議な名前なので、覚え書きのため。)をビターチョコレートでコーティング。

ス-パーではトロピカルフルーツと同じコーナーに小さな箱に入って売っているので、すっかりそちら方面からの輸入果物だとばかり思っていたのが、よくよく見ると、コレ日本にもあるほおずきじゃないの、ということは日本と似た気候の土地でできる果物なわけです。

案の定、イタリアでも標高1000mを超えるパドヴァの山岳地帯で耕作しているそうで、成熟期は9月。
日本でコレを食べたのは随分昔々の話しなので、味はよく覚えていませんが、この洋種ほおずきのほうは柑橘のさっぱりした味。甘くなりすぎない食後の一口サイズの果物になりました。

2007年12月19日

日本料理教室ー第3回

Yomoyamabanashi会日本料理教室、
〈家で寿司を作ろう〉の第3回目『にぎり寿司』です。

にぎりのネタはまぐろ、バス(スズキの類;ブランジーノ)、サケ(サーモン)、エビ、そしてイクラ、これは軍艦巻きを紹介し、鉄火の細巻きを添えたものを一人前として提案。

イタリア流でにぎりはやや大きめになったかも、でも盛り沢山にすると美味しそうです。

趣向を凝らした大きめの皿に少しだけ盛りつける、日本風の上品なやり方もいいけれど、ここはイタリア、家で友達を呼んでワイワイ言いながら食事をすることも多いので、そんなカジュアルな食事会の前菜だったら、ご飯の大きさなんかに拘らない、盛りつけもダイナミックにどんと出したほうが食卓が華やかになるに違いありません。
(こんなことはイタリア人の皆さんの方がよっぽど手馴れたものでしょうが。)

例えばお客さまを招く時の『Sushi』の1皿は、招く側は作るのを楽しみ、招かれた側は変り種の1品に感嘆、ちょっと珍しい日本の料理に話がはずみ賑わうこと請け合いです。

それから私たちはいつも『正しい食べ方』と『正しい作り方』を言及する傾向がありますが、基本的には巻き寿司のネタはご飯に味が合って、巻きやすいもの(当たり前か?)ならなんでもOK、にぎりについても、それがやや正統から外れても浸透した手まり寿司があるように、寿司飯との組み合わせ次第、他のお皿や飲み物とのバランスについてちょっと想像力を働かすことができれば、『視覚と味覚を楽しむ』という好ましい食事の条件を満たすのではないでしょうか。

今回はNatsukoさんに仕入れの協力をお願いして、お手数かけて鮮魚を運んで頂きました。イクラもちょっとこの辺りでは手に入りにくい、とっても感謝しています。

2007年12月11日

変わること、変わらないこと

週末1年ぶりにミラノへ。

修復中で覆われていたドゥオモのファサードがようやくほぼ姿を見せた、少なくとも暫くぶりに見ました。随分綺麗に洗われて、夜には白い大理石の聖堂が“聳え立つ”様子は壮大で劇的。

脇のリナシェンテがニューリアルしたので、興味で覗いたところ、7階には回転寿司バーや飾っておくだけでも素敵なパッケージのリナシェンテブランド食品コーナーなどができ、随分お洒落に変わっていてビックリ。
さらに、テラスからドゥオモのテラスが近くに見え、しかも尖塔の彫刻もちょっと手が届きそうなくらいに観賞できる。

カレコレかなり昔にテラスに小さな細い階段を一生懸命上って広場を眺めた記憶がありますが、隣のビルのエスカレーターを使ってあっという間に近くまで行き着け、その当時と近い感動が味わえたことに、またまた驚く。

毎年のように何かの用事でミラノには出掛けても、今年ほど“新しくなった”という印象を受けたのは始めて。
どこの都市へ行っても、いつも変わらない景色がイタリアの良さだとばかり思っていたけれど、ともかく日々変わっていることに、改めて気がつく。きっと10年くらいはずっと同じ景色を眺めているとばかり思っていたから、すっかり新装したときに、その時の過ぎた長さをも感じて、思いがけない早さにも愕然としたのかも。