2006年11月4日

電子辞書

今年帰国する際イタリア人の友人から電子辞書の購入を依頼されて以来、『ふふん電子辞書ね、どうなんでしょ?』という疑問が頭の隅にあるのだ。

近頃外国語を勉強する大抵の日本人の必需品のひとつになっているらしく、先日在伊日本人数人に会った機会にも、様々な理由で『近年イタリアへ来た』という人は皆携帯していた、なんと。 そうか、最近は重い書籍でなく、軽量な手帳型の『電子辞書』を携帯するんですね。

さて、机のうえの伊日辞典だが、ペルージャ時代には嵩張るのも苦にせず、毎日バッグに押しこみ授業に持っていき、家では宿題や予習復習で、あきもせず単語を調べまくっていたなぁ。だからその頃からちょっと傷みはじめていた。

いまでも相変わらず私には必需品で、さすがに持ち歩かないが、新しい単語や怪しいことは何度でも引いてみる。いつも近くに新しい言葉を見つけたり、関連する別のことも発見、はたまた過去に調べた形跡もあり、ひとつの単語を調べる以外にもなかなか楽しめるものなのだ。

例えば ひとつの言葉を調べる時、電子辞書はきっとその答えは確かに早く出してくれるのだ。だからスマートで、会話中でもさり気なく知らないことばが調べられ、問題は即解決。 でも私がよくやる『それ以外のこと』が同じ画面で出来ない点で、寄り道ができない感じだ。寄り道することによって、あちこち出てくる課題と関係ない事柄については、まったく無視されてしまう。

こう考えると、この軽量で小型の辞書を買わない理由が少しわかってくる。 つまり書籍の辞書より電子辞書は正確、けれどちょっとつまらなそう、と思ってしまう。
それに最近は携帯の必要性が少なくなってきたせいで、 軽量で小型であることを求めない。電子辞書に搭載されている種類の辞典類は本棚にあるし。

したがって電子辞書購入については今しばらく先にのばし、手元の辞書の破れたページの補修にとりかかることにする。

どんなものについても、買い換えには大きな理由が必要なのだが、新型の『便利なもの』については、いつも少し疑問を持つのが自分の悪い癖なのだ。

0 件のコメント: